アフリカの玄関、急成長を遂げる エチオピアの首都アディスアベバ

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先日アフリカ最大の航空会社、エチオピア航空の成田就航が発表されました。これは日本とアフリカ大陸を直接つなぐ唯一の路線になることから大きな注目を集めています。日本就航を機に日本との関係を深め、経済の発展を促進したいエチオピアと、近年世界各国が競って乗り出しているアフリカへの足がかりにしたい日本と、両国の利害が一致したことが背景があると考えられます。首都アディスアベバにはアフリカ連合(AU)の本部があることから、アフリカの玄関と言われ、実際にアフリカ各国へ向かうビジネスマンや旅行客の多くがエチオピアを経由しており、人と物流の拠点として今後さらなる飛躍が期待されています。このエチオピアの今をライフスタイル・リサーチャーがレポートします。

アディスアベバ市内の至る所で建築ラッシュが続く


■年平均10%の高い経済成長を維持
エチオピアの代表的な輸出品目は、コーヒー、金、油種、家畜、チャット(覚醒作用のある葉)、野菜・果物、切花等、自然資源が豊富な国です。近年欧米、中国、韓国、トルコ等からの投資が相次いでおり、過去10年間、年平均約10%前後の経済成長率を維持しています。またアフリカで唯一植民地化されておらず、誇り高い国エチオピアは、80以上の民族の伝統や文化が入り交じる多民族国家です。

富裕層向けモールZefmesh Grand Mall地下に大手スーパーチェーンのSHOA(当店舗が国内最大規模)、その他、Sony World等の電器店、ブティック等がテナントとして入る。


■宗教により厳しい食の戒律が存在
国民の約半数はエチオピア正教といわれており、次に多いのがイスラム教。エチオピア正教は戒律が厳しく、イスラム教と同じく豚肉は禁止、他の動物においても馬やロバのように蹄が割れていない動物を食べることは堅く禁止され、週2日の断食(時間帯+動物性食物の制限)や、イースター前には約2ヶ月にわたる断食をおこないます。飲酒は、イスラム教とプロテスタント以外はOK。地ビールや地酒も存在します。豚肉は通常の市場・店舗での販売はなく、外国人用の一部のスーパーや特定店で購入が可能です。

アジア系食材は豊富ではないが入手可能。近年は中国食材が増加中。


■エチオピア・ドリームの富裕層たち
首都アディスアベバでは、海外帰りもしくはビジネスで成功した富裕層の姿が目に付きます。外国人をしのぐ豪邸に暮らし、数千万円クラスの高級車を乗り回すエチオピア人も少なくありません。現在成功している実業家の多くがゼロから商売をはじめて成功した人たち。彼らのサクセスストーリーに若い起業家の野心がそそられています。そんな彼らだけをターゲットにしたショッピングモール”Zefmesh Grand Mall” も昨年オープンしました。

紙おむつはトルコ、ギリシャ、UAE等からの輸入が多い。質はあまりよくないが単価は日本の数倍。


■大量の砂糖消費から一転、高まる健康志向
近年、肉(牛・羊・ヤギ)、そして地元バター(「ケベ」というエチオピアンバター)の消費量が増え、コレステロール過多が問題になっています。砂糖の消費量は富裕層のみならず国民全体に多く、紅茶のカップの1/3~半分が砂糖というのも珍しくありません。しかし、最近では中間層以上を中心に健康にも気をつかい始る人が増え、フィットネスクラブやヨガレッスンの需要も高まっています。富裕層になると、自宅にジムルームを設置し、トレーニング機器を買い揃える人も増えています。

■韓国や中国に迫られる日本製、公共工事は中国が圧勝
日本メーカーの代表格は自動車で、圧倒的な支持を得ているのがトヨタ。その他にも日産や、スズキ、三菱、いすゞのSUVやピックアップに人気が集まっています。次にソニー等の家電製品が人気となっていますが、近年は韓国ブランドや中国ブランドもシェアを拡大しています。中国企業の進出も急激に増えており、首都の環状・高架道路の建設はもちろん、現在首都の各地で工事中の路面電車建設も中国の会社が受注しています。これに伴って、中国人労働者の数も急増し、ローカル市場では、大根、にら、豆腐、もやし等、エチオピア人が全く食べない野菜や食材を積極的に販売し始めています。

(左)ローカルカフェチェーンのKaldi’s Coffeeは中間層~富裕層で賑わっている。(右)日本のファストフード店に似た店舗も登場。


■勢力を伸ばすMade in エチオピアブランド
エチオピアにはグローバルの外食チェーンが進出していません。マクドナルド、KFC、ピザハット、スターバックス、バスキンロビンス等、現時点では一切ありません。そこに目をつけたのがローカルブランドのKaldi’s Coffee。エチオピア的スターバックを展開し、急成長を続けています。現在20店舗を持ち、今後も店舗数を増やし続け、将来的には首都以外の主要都市やエチオピア以外の東アフリカの国にも店舗を展開を予定。今後はこうしたエチオピア発のブランドがアフリカ各国への進出を広げていきそうです。


アディスアベバ若者スナップ!
アディスアベバのトレンドエリアを歩く若者をキャッチ!男性は洋服を輸入・販売している起業家で月収4万ブル(約21万円、起業して1年)。高級モール内にショップを持つ。最近購入したものは靴。今後欲しいものは「クルマ(日本車)」、将来の夢は加工食品輸入に事業拡大すること。
一方の女性は月収約5000ブル(約2万7千円)の心理士(経験年数4年)。地方出身のため賃貸一人暮らし。週5日は健康・美容のためにジムのプールに通っているそうです。彼女が最近買ったものは着用しているブーツとタイツ。今後購入したいものも洋服とのこと。将来の夢は独自の心理士センターを開くことと話してくれました。

治安・気候がよく、着実な経済成長をとげてきているエチオピアの首都アディスアベバ。TNCではこうした現地の商品展開やウェブサービス、食のトレンドなどについてライフスタイル・リサーチャーがリサーチし日本語でレポートしています。ご興味のある方はお気軽にこちらコチラまでお問い合わせください。

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