新年特別編集 2013年、世界の兆し。~アジア・エジプト編~

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様々な国で起こるムーブメントのルーツをたどれば、実はどこかの国で起こった小さな事がらが、他国に飛び火し、さらに他国の大衆を揺り動かすものに変化していることがあります。これを私たちは「兆し」といいます。先月は「2013年、世界の兆し~欧米編~」をお届けしました。今月はアジアとエジプトからの情報です。アジア各国を駆け抜ける韓国勢、政府を巻き込む中国勢等々、今年も話題満点のアジアの兆しを、ぜひお読みください。
*先月号はコチラからご覧いただけます。

市内に設置された公共のゴミ箱は、日本より分別が細分化されている。

●香港  真の「住みやすさ」をめざしエコロジー面で変化中
2012年、英国の経済分析機関EIU(Economist Intelligence Unit)の「世界で住みやすい都市NO.1」に選ばれたのが香港。大気汚染、交通渋滞、高い不動産価格が定着したイメージなため意外との声も多いが、実は着々と変化は起きている。例えばスーパーのプラスチックバッグ有料化は実施されて3年目、マイバッグ持参は今や常識中の常識。ゴミの分別収集も定着、有機ごみの回収・再利用計画も近く開始される。企業による学校の屋上緑化やエコ教育へのサポートも行われている。エコロジーを提唱して13年目のエコ・ショップ『Green Earth Society』によると、最近はエコ的な視野で生活を考える人がとみに増えているという。表面の豊かさ、便利さだけではない、真の「住みやすさ」へと、今市民の手で香港は変わりつつある。

●韓国  BBクリームはもう古い、これからはCCクリーム!
下地が不要、さらに日焼け止めまで入ったファンデーションが今までのBBクリームでした。朝のメイクアップ時間を短縮してくれ、今では世界中の女性が使用しています。そんなファンデーション業界に、今新たな旋風が巻き起こっているのがこのCCクリーム。CCの由来は「カラークリーム、コンプリートクリーム、コンビネーションクリーム」など様々だと言われています。今までのBB機能に加え、水分クリーム機能が加わりました。冬はとても寒く乾燥しがちな韓国。お肌の保湿は女性の悩みのタネです。このCCクリームを使えば、メイクすればするほどお肌に浸透してくれるので乾燥も防ぎ、さらに見た目のカバーもばっちりです。使用感はBBクリームに比べると、ファンデーションと言うよりはかなり水分クリームに近い感じです。ナチュラルメイク派の多い韓国ではこの自然な付け心地と見た目のカバー力がウケています。

女優ハン・チェアさんを起用したCCクリームの広告/CCクリームで有名なミズオンのウェブサイト

都会に疲れた女性が旅にでるストーリー「暴走吧、女人」

●中国 2013年、ストレス社会ニュー・キーワードは「暴走」!
「穿越」はここ数年、中国エンタメ業界に大旋風を巻き起こしている流行語です。元来「通り越す(通り抜ける)」という語意の「穿越」が、時間・空間トリップという意味合いで使われるようになり、いわゆる「タイムトラベル」や「瞬間ワープ」を題材にした映画やドラマ、ゲームが次々発表され、メガヒットを飛ばしてきました。そして2013年、その次なるニュー・キーワードとして注目されているのが「暴走」です。これは2013年3月8日の国際女性デーに公開予定の注目の映画『暴走吧、女人』に由来し、意味は日本語と同じ、制御不能の状態や滅茶苦茶に進むことを示します。本作品は、80年代生まれの80后(バーリンホウ)の女性新鋭監督・董董が描く、都会の生活に疲れた女性たちが自分探しの旅に出るというアドベンチャーストーリー。強い女性、新人類、都会のストレスといった現代中国のキーワードがふんだんに盛り込まれています。2013年は「穿越(トリップ)」で物足りなくなった若者が「暴走」する時代になるのかもしれません。ちなみに「暴走」という言葉が中国で初めて登場したのは、『機動警察パトレイバー』5話「暴走レイバーX10」がテレビ放送された時。「少子化」や「援助交際」などと同じ和製漢語です。

「Tokyo Town」内は各店が屋台として独立し、安価で日本食を楽しむことができる。

●ベトナム 「Tokyo Town」から始まる新たな日本食ブーム
正当な日本料理と伝統的な屋台文化をホーチミン市中心部の1箇所に集めた2階建てのフードコートとハイエンドなレストラン「Tokyo Town」が2012年9月に開業。1階にはサッポロのバーに、8つの伝統的屋台(ラーメン、焼き鳥、たこ焼、お好み焼き、うどん・そば、牛丼、焼肉、スイーツ)と子どものプレイランド、2階には寿司とてんぷらのレストランを設置。300人を収容できる大型店で「現地の方でもちょっと背伸びすればポケットマネーで食べられる」というコンセプトで人気急上昇中です。ハンバーグ、チキン南蛮他のセットが7万VND(約280円)、牛丼等のご飯ものが6万VND (約240円)など、ローカルのフードコート並の価格設定もあって、連日多くのベトナム人客で賑わっています。ベトナムで日本食と言えば「寿司」や「刺身」が人気で、それ以外の日本食については知らない人も多かったのですが、「Tokyo Town」が火付け訳となり、その他の日本食ブームにも火がつきました。

「Mobility Sanjivini」を使うことで農村部での医療改革が期待される。

●インド 携帯アプリが2013年のインド農村・遠隔地医療を変える
南インド・カルナータカ州のマニパル大学 と、オランダの家電メーカー・フィリップスが共同でアンドロイド用携帯アプリ「モビリティ・サンジーバニ (Mobility Sanjivini – サンジーバニとは「生命を与える」という意味のサンスクリット語)を開発しました。マニパル大学付属のカツリバ医科大学病院は、ウドゥピ地域の村々で7カ所の農村母子福祉ホームを運営し、貧困層の妊婦と子ども達に無料の医療サービスを行っており、これまでは患者のデータを看護師・助産婦が訪問の際に手書きでまとめて、ホームに戻ってからインターネットで病院のサーバにデータを送っていました。今後は携帯アプリの「Mobility Sanjivini」に患者のデータを入力し、それを直接病院のサーバに送って、データ管理部署で保存できるので、緊急時には医師が出向くことなく看護師に直接指示することも可能になります。このサービスは、2012年11月24日からマニパル大学で試験的に開始され、今後、多くの病院で導入されることが期待されており、ペーパーレス、エコフレンドリーで、アクセスしやすいアプリが農村・遠隔地医療の在り方を大きく変える鍵となりそうです。

2013年6月にオープン予定のキッザニアのfacebookページでは、準備の段階を分かりやすく紹介している。

●エジプト 郊外型大型のモールが建設ラッシュ
2006年に初めてエジプトに大型ショッピングモールがオープンしてから約7年。現在ではあちらこちらに、郊外型のショッピングモールが建設中です。エジプトの中流層以上をターゲットにしたモール「シティスターズ」では、外国資本のブランド(H&M,ZARA,スターバックスなど)が進出。そして2013年6月には、現在建設中のフェスティバルシティの中に、フェスティバルモールがオープン予定。このフェスティバルシティは、ドバイの企業資本で、ドバイにあるフェスティバルシティの2つ目の街です。
こちらにはエジプト初の、IKEA,キッザニア(http://cairo.kidzania.com/en/)がオープン予定。
キッザニアには、ヒュンダイ、ハインツ、コカコーラ、KAMS(おもちゃ)、スピニーズ(スーパーマーケット)、DORRA GROUP(エジプトの建築会社)などの企業が入る予定です。アラブの国々の企業にとって、人口8300万人のエジプト、そのうちの1700万人が住んでいるカイロは、ビジネスを展開する上で最重要視されており、2013年も目が離せない都市となりそうです。

世界の兆し、アジア編いかがでしたか?
先月の欧米編に比べ、アジアの新興国らしい2013年の勢いを感じる兆しが多かったのではないでしょうか。VOICEjpでは読者の皆さんからのコメントや、特集へのリクエストなど随時受け付けています。コチラからお気軽にご連絡ください。

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