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ベトナム 編 レストラン「Pizza 4P‘s」オーナーの益子陽介さん

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既成概念よりも、熱意が勝つ
ホーチミンで繁盛中のレストランから学ぶ在外経営。

戦後約40年。ベトナムはいま最大の成長期を迎えている。モノとカネが行き交い、ともすると、ここが社会主義国家であることを忘れさせる。そんなベトナム・ホーチミン市の一角に、毎日満席のレストラン「Pizza 4P’s」はある。耳たぶがもちもちのナポリ系のピッツァと創作料理が中心で、ピッツァはクワトロフォルマッジのような一般的なものからお好み焼きピッツァ、デザートピッツァまで揃う。店内のピザ釜は昼も夜も多くの来客のためのピッツァでフル稼働だ。1枚95,000VNDから430,000VND(約475円から約2,150円)のピッツァをほおばるのはベトナムのハイソな人たちに加え、イタリア人やフランス人たち。「ああ美味しかった!」と言うお客たちの満足そうな笑顔があふれる。

自家製モッツァレラのピッツァ。

創作ピッツァを楽しむ人で店舗前は昼夜賑わう。

さて、そんな「Pizza 4P’s」のオーナーは益子陽介さん35歳。「これからベトナムにピッツアが流行る」。彼は伸びゆく街の勢いに懸けた。しかし、益子さんは当時IT大手の社員、外食産業ではない。ピッツァの原価は約5割がチーズ、外国産を使っていては値段が高くなる。さりとてベトナム産は無い。彼は日本をはじめ様々なところに支援のレターを書いた、「ベトナムでチーズをつくってください」と。しかし、ついに吉報は訪れなかった。「自分でつくろう」。何という無茶な!と思いそうなものだが、彼は「YouTube」を見ながらチーズをつくったのだ。海外においては無いものはつくる。伝統や文化なんて言っていられない。新鮮で美味しいものをつくった人が勝つ、それが原則。試行錯誤で誕生したモッツァレラが踊るピッツァは開店早々から人気を得た。後にフランスでチーズの国家資格を取得し北海道で働いていた久保田さんが加わり現在の「Pizza 4P’s」のチーズは完成。久保田さんは先頃、フランスエスコフィエ協会ベトナム支部から表彰されたという。



自慢の自家製モッツァレラチーズは店頭でも販売。

益子さんはこう語る。「海外に出るなら日本食?(なぜピッツァじゃいけなの?)、釜はナポリから輸入するもの?(自分でつくっちゃいけないの?)、チーズはイタリア産?(ベトナムでつくった方がフレッシュでしょ)」。このチーズは、現在ホーチミン市内の主要レストランで使用され、グルメスーパーやファミリーマートでも販売中。国外への輸出も進行中。今は野菜も作っている。いずれファームレストランやピッツァのファストフードもやりたいと話す益子さん。見つめる先の未来は確実に明るい。(text・村上千砂)

Pizza 4P’s ウェブサイト http://pizza4ps.com/

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