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インド編 オンラインアニメショップ「IINE TOYS」運営 長尾 誠さん

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独自マーケティングとeコマース革命を追い風に
インドアニメ市場を開拓


「アニメ市場の大きい東南アジアに比べるとインドではまだまだニッチですが、(2013年)夏ごろから手ごたえを掴み始めました」と語るのは、日本のアニメのフィギュアやアパレルなどを販売するオンラインショップ「IINE TOYS」を運営する長尾誠さん。昨年11月にデリーで開かれたIITF(インド国際貿易フェア)では、販売ライセンスを取得し、製作したばかりのアニメ「NARUTO」と「BLEACH」のオリジナルTシャツが、1000ルピー(約1600円)という高価格設定にも関わらず100枚以上売れるほど盛況だった。


長尾さんが「IINE TOYS」を開設したのは12年5月。スポーツ番組などを製作するTVディレクターから一念発起した。「最初の一年は苦労しました」と振り返るように、当初売上げを見込んだ「ワンピース」グッズは爆発力を欠いた。「では何が売れるのか」。インドで年4回開かれるアニメやコスプレなどのイベント「Comic Con(通称:コミコン)」に出展し、ターゲットの若者から聞き取りを重ねた。「現地でのTV放送の有無やストーリー性も重要ですが、日本らしさが分かることがポイントです。『NARUTO』は忍者、『BLEACH』は死神という設定や刀を使う日本独特の世界観が受けており、そこが『ワンピース』との違いでもあります。また(ヒンズー教徒が8割とされる)インドでは宗教上、肌を露出した描写は好まれません。より自由な表現に寛容なタイなどの東南アジアとは異なります」。こうしたリサーチ結果が、Tシャツ製作や日系おもちゃメーカー10社以上との販売契約締結につながっている。


さらに追い風も吹いている。13年6月にアマゾンがインドでサービスを開始。おもちゃ部門開設後真っ先に登録した。「これまでインドの宅配は商品の扱い方が雑で、クレームも多く、商品の無償交換などに応じてきました。アマゾン参入でインドの物流、eコマースは大きく変わると思います」。当初アマゾンの決済はインドで一般的な商品代引きが利用できず、カードやネットバンキングのみだった。それでも売り上げは好調で、潜在的なアニメファンを掘り起こすチャンスだと捉えている。

「開拓は使命」と日々邁進する長尾さんを支えるのは、AD時代に鍛えられた「無理難題にめげない気力と少ない材料でスピーディに決断すること」だという。「次の目標は(4月に)ドバイで開催されるコミコンに出展予定で、インドを拠点に中東やアフリカも開拓したいです。それから日本で培った映像制作事業も今年から本格的に展開します」と意欲を燃やす。

IINE TOYS 公式ウェブサイト http://iinetoys.com/

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