~シリーズ 世界のライフスタイル~ 各国のリサーチャーに聞きました!2021年の注目のテーマ/トピック BEST3【欧州編】

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各国のリサーチャーに聞きました!2021年の注目のテーマ/トピック BEST3【欧州編】

VOICEjpでは、世界各国で暮らす日本人女性ネットワーク「ライフスタイル・リサーチャー」から届く情報をもとに、各国の社会情勢やライフスタイルの変化、最新トレンド等の特集をお届けしています。今回は2021年第1号ということで、各国在住リサーチャーが現地生活者目線で選定した「今年注目すべきテーマ/トピック BEST3」をご紹介します!2020年は新型コロナウイルスの影響で世界的に日常が激変し、「ニューノーマル」「with コロナ」などのキーワードが登場しましたが、2021年はどのような変化が生まれる年になるでしょう。各国在住リサーチャーのリアルな「声」でお届けするランキングをお楽しみください!

FromアメリカBEST3

スペイサー

1. 「BIPOC」 が主流メディアに続々登場!

「BIPOC」 が主流メディアに続々登場!黒人に対する暴力や差別への抗議活動が広がった「Black Lives Matter(BLM)」運動の影響もあり、白人以外、特に黒人をメインにした映画やTVシリーズ、広告などを多く見るようになりました。例えば、ホームコメディアニメの「Central Park」、黒人キャラクターが主役のアニメ「soul(邦題:ソウルフル・ワールド)」、2020年公開の黒人カップルが主役の恋愛映画「The Photograph」など、これまでのステレオタイプなストーリーにしないことはもちろんですが、人種差別などのテーマを取り扱うのではなく、日常を描いたものが多いです。トランプ大統領からバイデン大統領・ハリス副大統領に替わったこともあり、多様性を受け入れることが再び当然になり、白人だけだと逆に目立つほど多くのBIPOC(Black, Indigenous and People of Color の略語で、黒人、先住民、有色人種の意味)が主流メディアに当然のように登場してくると思われます。

2. 新技術を活用した植物性食品に注目!

新技術を活用した植物性食品に注目!健康志向や環境意識が高まり、ハイテクを活用した研究室で作られる植物性食品が受け入れられるようになっています。「インポッシブルフード」や「ビヨンドミート」のような肉代替品のこれまで以上の普及はもちろん、2020年8月にオハイオ州に巨大な工場を増設した植物性ツナやフィッシュバーガー代替品を作るメーカー「Good Catch」などによる植物性シーフードや、デザインもおしゃれな「Just」などの卵代替品、農業廃棄物の分子から作られるコーヒー代替品「Atomo Morecular Coffee」、空気中の二酸化炭素から作られるウォッカを模した「Air Vodka」など、これまでになかった新技術を活用した、サステナブルな代替食品オプションが増えていきそうです。

3. サステナブルなアップサイクル商品が拡大

サステナブルなアップサイクル商品が拡大環境への配慮が各分野で広がる中で、廃棄物を活用して若い消費者が試したいと思えるようなアップサイクル商品が様々な分野で続々と登場しています。 例えば、オーストラリアのワイン製造副産物から作られるスキンケア用品「Swisse」、ルイ・ヴィトンや「Zero Waste Daniel」など古い服や切れ端を利用したデザイナーファッション、チーズの副産物から作る蒸留酒「Wheyward Spirit」、ビールの副産物から作られる大麦のミルク「Take Two Barley Milk」、パンやおからから作るベーキングミックス「Renewal Mill」などです。特に食品は、ホールフーズ発表の2021年のトレンド予測にも挙げられていたように、形の悪い野菜や果物、また果汁を絞った後の搾りかすなど、これまで破棄されてきた食材を再利用するアップサイクル食品がますます増えていくと思います。

スペイサー

FromイギリスBEST3

スペイサー

1. 賞味期限間近の食品を販売するアプリが身近に

賞味期限間近の食品を販売するアプリが身近にSDGsの浸透によって、イギリスではEコマース分野においても新たにサステナブルなサービスの勢いが増しています。その代表例「Too Good To Go(捨てるにはもったいない)」は、6万店以上のカフェ、レストラン、ベーカリー、スーパー、ホテルなどが参加し、過剰な食品や賞味期限切れ間近の商品がその日にリストアップされ、消費者はそれを見てお店に行けば格安で購入できるアプリ。中でも特に人気なのは高級オーガニックベーカリーで、当日の売れ残りなどが夕方には驚くほど安価で購入できます。利用者はアプリで決済可能なため、売り切れで無駄足もなく合理的な上、食品廃棄問題に歯止めをかけるサービスとして有益です。新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、環境や資源への意識が高まったイギリス人にとって、利便性の高いアプリを利用したこのようなサステナビリティを取り入れた暮らしは、今年もますます身近な存在となりそうです!

2. ソーシャルメディアで「#tablescaping」が人気上昇中!

ソーシャルメディアで「#tablescaping」が人気上昇中!ロックダウンや外出規制、飲食店の店内飲食禁止、リモートワーク拡大により、外出する機会が大幅に減ったイギリス人。その結果、オシャレをする必要も、洋服を買う意欲もなくなったファッショニスタやインスタグラマーの間で流行ってきているのが「Tablescaping(テーブルスケーピング)」。テーブルとランドスケーピング(風景画や自然を活かした園芸のこと)をかけ合わせた造語で、花や大胆な柄の食器、テーブルマットを重ね、色鮮やかなテーブルクロスの上に飾ったテーブルコーディネートが、ソーシャルメディア上の新しいトレンドとして浮上中です。感染拡大中のイギリスでは、スタイリッシュなレストランに行った気分で、アイデアを凝らしたテーブルを演出し、「#tablescaping」のハッシュタグ付きで披露するブームが今後さらに盛り上がりそうです!

3. セルフリフォームやプチ贅沢など「おうち時間」の充実

セルフリフォームやプチ贅沢など「おうち時間」の充実新型コロナウイルスの変異種が猛威を奮うイギリスでは、おうち時間を充実させるために力を注ぐ人々が増えています。豆を挽く機能付きの「Bean To Cup」コーヒーメーカーは、デパートのジョン・ルイスで売上が急上昇。映写機、最新ゲーム機など、普段はなかなか手を出せない高額アイテムへの投資、プチ贅沢に走る人に加え、セルフリフォームで屋根裏部屋を仕事部屋にしたり、車庫をゲーム部屋に改装したり、ガーデンハウスを自宅バーにしたりと、DIYに励む人が後を絶ちません。いずれも、外出規制でストレスが溜まりがちな生活の中で、少しでも快適におうち時間を過ごすための創意工夫です。長引くコロナの影響で、心身ケアの重要性がしばしば語られていますが、このように好きなものに囲まれ、おうち時間を快適にすることが、ウィズコロナを生きるイギリス人の知恵であり、この傾向は2021年も加速していくでしょう。

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FromドイツBEST3

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1. 気軽にできる「エシカル消費」のトレンドがさらに加速

気軽にできる「エシカル消費」のトレンドがさらに加速「1つ買うと1つ寄付」の仕組みで飲料や食品を販売し、大成功を収めているスタートアップ「Share」(2017年設立)。2020年の秋に始めた文房具の発売に続いて、2020年冬にはついに服飾小物に進出しました。繊維製品に対する国際的な安全基準である「Oeko-Tex(エコテックス)」認証付きニット帽(9.95ユーロ)、マフラー(18.95ユーロ)、子ども用スヌード(14.95ユーロ)を1点購入につき、同じ商品がドイツ国内の貧しい子どもたちに寄付されるという仕組みで、高品質な商品が手頃な価格帯で購入できるだけでなく、社会貢献できる点が消費者に支持されています。ドイツにおけるエシカル消費のトレンドをけん引し続けているShareは、2021年にはさらに様々な分野に展開していきそうです!

2. 「タブレットでパッケージごみを減らす」 エコ商品が人気

「タブレットでパッケージごみを減らす」 エコ商品が人気「タブレット(錠剤型)でパッケージごみを減らす」というエコなコンセプト商品が様々な分野で人気を集めています。味の付いたタブレット型成分を水に溶かす飲料のスタートアップ「Waterdrop」は、最近では大手スーパーでも取り扱われるほど知名度がアップし、ホットドリンクシリーズも展開を開始。溶かすとお茶になるタブレット「Teaballs」も登場しています。また、掃除用洗剤でも、タブレット型の成分を水に溶かすことでエコな洗剤が作れる「Everdrop」が大きな話題となりました。そのスタイリッシュな見た目も相まって注目を集めています。
類似コンセプトの商品も他メーカーから続々登場しており、この流れは2021年にさらに加速するのではないかと思われます。

3. リユース食品容器が外食・中食のスタンダードに!?

リユース食品容器が外食・中食のスタンダードに!?新型コロナウイルスの影響によるロックダウンの中、ドイツでは持続可能な生活様式への関心がさらに高まりました。その結果、「Vytal」「RECUP」「Relevo」など、カフェや飲食店でテイクアウト用リユース容器を導入するトレンドが加速しています。基本的な仕組みとして、消費者はお店で商品代金+容器代のデポジット(1ユーロ程度)を上乗せして支払い、食べ終わった後にその容器を提携店舗に持参すればデポジット代金が戻ってくるというもの。特にVytalは連邦環境省、テレビ局RTL、スーパー大手REWE(ケルンのみ)とも提携を結び、ドイツ版「マネーの虎(起業を希望する参加者が投資者である社長達の前でプレゼンし、出資金を得る番組)」と言われるテレビ番組「Höhle der Löwen」で45万ユーロの融資を取り付け、注目を集めています。外食・中食産業においてリユース容器が2021年にどれだけスタンダードなものになっていくのか、とても気になる動きです!

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FromフランスBEST3

スペイサー

1. ローカル商品、地産地消トレンドが加速

ローカル商品、地産地消トレンドが加速もともと地産地消やローカル消費を好む傾向のあるフランス人。2020年春に新型コロナウイルスによる外出禁止が始まった頃から、国産・地域産商品やローカル商店での消費を訴えるキャンペーンや、消費者と生産者をつなぐプラットフォームなどが目立つようになりました。クリスマス期間中も自治体単位でキャンペーンを行うなど、この傾向はさらに顕著になっています。パリ市では地元商店での買い物を促すキャンペーンが行われ、ボルドーを擁するヌーベルアキテーヌ地域圏では地元の生産者や小規模メーカーの製品(食品、ファッション、インテリア、雑貨、エコ製品など)をオンライン上で紹介し、そのまま購入できるプラットフォームを立ち上げるなど、官民両方で広がるこのトレンド。2021年もますます拡大していくと予測されています。

2. ファッションはエコフレンドリー、持続可能なエシカル路線へ

ファッションはエコフレンドリー、持続可能なエシカル路線へ年始からフランス国内での使い捨てプラスチック食器が販売禁止となるなど、環境問題にさらなる注目が集まりそうな2021年。ファッション業界も、ワンシーズンのみのファストファッションを多数所有するスタイルに別れを告げ、本当に気に入った一品を選び、手入れして大切に長く使用する従来のフレンチスタイルに戻りつつあるようです。オーガニックコットン100%、プラスチックフリー、商品の素材や包材にこだわるエシカルブランドも数多く誕生しています。既存のブランドも、ウェブサイトに環境コミットメントに関する内容を追加するなど、環境面やトレーサビリティに関するコミュニケーションを強化する動きを見せています。サステナブルなブランド一例として「Sezane」があります。

3. VR(仮想現実)、AR(拡張現実)市場の飛躍

VR(仮想現実)、AR(拡張現実)市場の飛躍3か月にも及んだ外出禁止や行政の衛生指導などの影響もあり、2020年は数字が伸び悩んだVR・AR業界。ただ、閉館中の美術館など文化施設のVR訪問や不動産の360℃カメラによる内見VRコンテンツなど、新しいビジネスチャンスが拡大した年でもありました。ARに関しては、ファッションやメイクアップアイテムのAR試着など限られた分野でのみの採用という印象がありましたが、秋には「L‘Oreal Paris」よるカメラ用ARメイクアプリが発表されるなど、時代に合った新しい用途も提案されています。2021年内に予定されているFacebookのARグラス発売など、ガジェットが増えて表現が広がり、ますます勢いを増すであろうVR・AR市場。フランスも例外ではなく、大きな飛躍が予測されています。

スペイサー

FromロシアBEST3

スペイサー

1. 便利なデリバリーサービスが続々登場

便利なデリバリーサービスが続々登場国土の広いロシアでは難しかった宅配サービスですが、最近になって便利なサービスが登場して存在感を高めています!1つ目は「Boxberry」。提携しているネットショップなどで買い物をすると、全土にあるピックアップポイントの中から自宅の最寄りのポイントを選択でき、そこに商品が届いて受け取れるシステムです。個人で物を配達したい時にオススメなのが「Yandex.Go」。これは大手ネット検索システムのサービスで、もともと持っている「Yandex.Taxi」のネットワークや車両網を駆使して始めた新しいサービスです。アプリでタクシーを呼ぶのと同じように、自分のいる場所と配達したい場所を入力すれば、重さや方法(徒歩・乗用車・トラックが選択可)で料金が表示され、荷物を届けることができます。国営の郵便では届くまで時間がかかる小包ですが、これなら1、2日で届きます。今はモスクワだけですが、2021年は全土に広がることを期待します!

2. バラエティ豊かなオンラインレッスンが好評

バラエティ豊かなオンラインレッスンが好評コロナ禍で会議や飲み会、ボリショイ劇場の公演まで何もかもがオンラインで行われるようになりました。子どもたちの家庭教師や言語のレッスンがオンラインで行われることには、もう抵抗がなくなっています。様々な制限がある中で、学校の授業も自宅のパソコンの前で受けることになっています。これにはまだ賛否両論ありますが、ロシアの大都市では感染予防のため実施が続いています。その中でもロシアらしいのが、オンラインバレエレッスン!家でタブレットやスマホのカメラを全身が映るようにセッティングすると、意外にも細かく先生がレッスンやダンスを見てくれます。数回に一度はオフラインでレッスンをしているスタジオも多く、受けている人たちの満足度は高いです。この他にも空手やサッカーまでもオンラインで稽古や練習をしていて、ロシア人の順応力の高さに脱帽しています。2021年はオンラインレッスンのバリエーションが増えそうです。

3. 「ダーチャ」を中心に広がる自然回帰のライフスタイル

「ダーチャ」を中心に広がる自然回帰のライフスタイルもともと自然やナチュラルなものが好きなロシア人ですが、コロナ禍で都市生活に制限がかかり、テレワークが拡大したことで、都市から脱出して郊外のダーチャ(ソ連時代から一般人も持つ別荘)での生活を選ぶ人が急増しています。冬にも住めるように暖房設備を入れ、必要なら仕事もできるようにしています。郊外の生活は都市ほど便利ではないものの、近くに森や池があり、散歩に出かけたり、家庭菜園をしたり、近くの市場で農場の人たちが作った農作物や乳製品を売っていて、全ての食品が新鮮。都市部を離れられない人は、農場の食品を提供するサイト「Esh derevenskoe(eat.village products)」で、新鮮で安全な食品を購入することができます。都市部で働くことが必須でなくなった今、人々の生活はますます自然回帰の価値観に向かっています。


2021年最初の今号では、欧米5か国在住のリサーチャーが選定した「今年注目すべきテーマ/トピック BEST3」をお届けしました。いかがでしたか?各国共通して注目されているテーマに「サステナブル・エシカル」、「テクノロジー」が挙げられそうですね!
2020年に世界を混迷に陥れた新型コロナウイルスですが、それをきっかけにあらためて芽生えた環境やサステナブルな生活への意識、人間の本質的な心地よさや愛着を生み出す商品やサービスが求められていきそうですね。TNCではこうした新しい商品やサービスのリサーチから、それらを日本市場に落とし込むお手伝いまで行っています。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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