比べて納得!アジア5ヵ国飲料事情

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飲料の趣向性の違いに「飲み物の温度」があります。中国とマレーシアでは体を冷やす飲料が体に良くないという漢方の考えが根付いており、温かい飲料を好む傾向があります。この2カ国と近隣国ではあるものの、タイ、インドネシア、ベトナムでは氷を入れるなど、冷たい飲料が好まれています。

★ワンポイント★
中国では冷たいものを避ける傾向があり、体を冷やさないという漢方の考え方が根付いているため、コンビニなどでも常温ドリンクのコーナーが設けられています。ベトナムは暑い気候のため、冷たい飲料を好んで飲みますが、家庭では熱いお茶を食後や客をもてなす際に飲むことがあります。


どの国も自国内で豊富に果実が穫れるため、古くから果実飲料の人気が高いのが特徴です。また、伝統的にお茶やコーヒーを飲む国が多く嗜好飲料の人気が高くなっています。インドネシアでは甘いお茶が、中国やベトナムではフルーツフレーバーのお茶などバリエーションが豊富で若者にも広く受け入れられています。

★ワンポイント★
中国では健康志向の高まりから、豆乳や無添加の果物ジュースを自宅で作る人が増加傾向にあります。黒烏龍茶やビタミンウォーターなど外資メーカーの機能性飲料も市場に定着しつつあります。タイでも、機能や糖分に配慮して飲み物を選ぶ人が増加しており、美容、疲れ目ケア、滋養強壮、健康増進など、効き目を訴求した機能性ドリンクや、無糖の緑茶などが登場しています。


自宅用の商品はスーパーマーケットで、外出時はコンビニか屋台またはドリンクスタンドで購入することが一般的となっています。いずれの国も飲料の自動販売機は治安・貨幣の問題・機械の故障などがあり一般的ではありません。しかし、マレーシアでは賃金上昇を見据えて少しずつ導入が増えてきているという動きもあります。

★ワンポイント★
インドネシアでは、ジャムゥと呼ばれる健康増進飲料(伝統生薬で、天然素材から作る)が生活に密着しており、屋台や路面店で買う他、症状別に小分けされた粉末タイプをスーパーなどで購入して自宅で作って飲む人もいます。また、マレーシア・インドネシアはイスラムの教えに沿ったハラル食品が流通しており、店頭に並ぶ多くのドリンクにも「ハラルマーク」が記載されています。
→関連リンク:マレーシア・インドネシア・UAE 生活者が語るインバウンドハラル


今回調査した5ヵ国全て、飲料市場は右肩上がりの成長を続けています。マレーシアは乳製品の売り上げ増加により全体の売上を押し上げています。また中国は2015年には世界最大の飲料市場になると予測されています。これは要冷蔵の果実飲料、乳酸菌飲料に大きな可能性があるとされているからだそうです。いずれもGDPが増加=中間層が増加し続けているため今後もしばらく魅力的な市場と考えられますが、成長している飲料カテゴリを見極めることが重要なポイントとなりそうです。
出典:中国:前瞻网、タイ: Euromonitor 、インドネシア: Canadean、マレーシア: F&N 、ベトナム:VPBS

★ワンポイント★
マレーシアでは、ミロがエネルギードリンクとして子どもから大人まで幅広く親しまれており、その消費量は世界一とされています。インドネシアは、ノンアルコール飲料の市場が近年拡大しており、2013年は80億ドル市場にまで成長しています。今後も市場が拡大することが見込まれていますが、2014年は、コーヒー飲料や機能飲料に注目が集まりそうです。(出典:Liputan6)


スターバックスラテ(Tallサイズ)は5ヵ国とも同じ商品の価格を調べましたが、他の4ヵ国と比べ中国だけ価格に開きが見られました。実際、中国国内でもこの価格設定は高いと感じられているそうですが、スタバ=ステータスシンボルという位置づけがあり受け入れられています。その他にもミネラルウォーターやコカ・コーラの価格も調べてみたところ、マレーシアは全ての商品で価格が比較的高くなっており、インドネシアは安く設定されているという結果となりました。
※スターバックスコーヒーはスターバックスラテ(Tallサイズ)、コカ・コーラは350ml、ミネラルウォーターは右記の商品の価格となります。(中国:農夫山泉/600ml、タイ:Mont Fleur/600ml、インドネシア:AQUA/600ml、マレーシア:Spritzer mineral/600ml、ベトナム:Lavie/500ml)調査時期:2014年7月

★ワンポイント★
ベトナムでは、伝統的な価値観から男性はミルクの入っていない砂糖入りコーヒー、女性はミルク入りの甘いコーヒーを飲むのが一般的です。また各国とも、自宅や職場などでは水をタンクやボトルで購入する人が増えており、水タンクのデリバリーサービスが充実しつつあります。



5ヵ国とも、屋台やドリンクスタンドで販売されているフレッシュジュースなどはビニール袋を使用しています。これは飲料が入っている瓶を回収するためで、客に瓶を持って行かれてしまうと店側が瓶代を払わなければいけなくなるからと言われています。ある意味、リサイクルの徹底と言えそうですね。



【中国】 ご当地ヨーグルトドリンクブーム到来
中国でどの世代にも人気があるのがドリンクヨーグルト。近年ご当地ヨーグルトがブームで、観光地ではその地の手作りヨーグルトが販売されています。「上海記憶」は、濃厚で酸味が少なく、幅広い世代に人気。お年寄りから若い女性、子どもまでファンが多い。



【タイ】 男性向けの美肌飲料その名も「MANSOME」
スタイルに気を遣う若者をターゲットにした飲料が登場して注目を集めています。美肌成分を配合した機能性飲料で、パッケージにはハンサムな男性モデルを使用し、商品名はズバリ「MANSOME」。



【インドネシア】
体の中から熱いと感じる時に飲むマジックウォーター

体の中の熱をとるという機能性飲料で、年代を問わず愛飲されている「Larutan cap Badak」。口内炎や、のどの痛み、唇のかさつきにも効果があるといわれています。フレーバーのバリエーションも多く、ストロベリー、メロン、りんご、オレンジ、ブドウ、ライチ、グァバなど。



【マレーシア】
目的の機能で選ぶRTDハーブ飲料に注目

健康志向が高まりを見せているマレーシアで最近話題となっているのがハーブ系のお茶「Herbal Tea」(Hung Fook Tong/中国)。フレーバーは菊茶、サトウキビ、ロンガン、蜂蜜などがあり、各商品ごとにデトックスやドライネス、リラックスなど目的の機能別に商品を選ぶことができるようになっています。

アジア5ヵ国で同じ情報を集め横並びにしてみると、意外な違いや共通点があることに気づきます。中国の影響を受けているベトナムでは冷たい飲料が好まれていますが、中華系の多いマレーシアでは中国と同じように温かい飲料が好まれています。また、5ヵ国共通している点はフルーツフレーバーが人気であることと、若者を中心に炭酸飲料が人気となっています。またタイやベトナムでは無糖飲料や牛乳を飲む人が増加するなど、変化を見せている国も少なくありません。TNCでは今回の飲料に限らずあらゆる商品やサービスのリサーチを行っております。ご興味のある方はお気軽にコチラからご相談ください。

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